パールイデアのクリエイティブに欠かせないクリエイターを紹介するインタビュー企画「クリエイティブの美学」。今回は、パールイデアでスペースデザイン設計士として活躍する 村瀬 雅子(むらせ まさこ) を紹介します。
2020年のpearly daysでもご紹介した数多の案件を担当しながら、母親として家族との時間を大切にする村瀬のクリエイティブの美学とは?
高校まで故郷である岐阜県で過ごし、その後大阪の学校へ進学。課題の多い学校でしたので、ほぼ学校内で過ごしていました。授業は企業デザイナーとして活躍されている方が講師として教壇に立たれており、より実践に近い内容だったかと思います。こころ残りは・・・学校に入り浸りすぎて大阪を遊びきれなかった事ですね・・・(笑)
現在はスペースデザインをメインにお仕事をさせて頂いていますが、実はこの職業を目指していたわけではなかったんです。学生時代の専攻はプロダクトデザイン。幼いころから、何かを作る事が好きで、物作りにかかわる仕事がしたいなと漠然と思いつつも、具体的に何がしたいのか分からず・・・。
そんな時、パールマネキン(旧社名)という何か面白い事をやってる会社がある事を耳にしたんです。入社試験の作品審査で、面接官の方が席を立ってとても楽しそうに「いいね!」と言っていただけた事が印象に残っています。どの学生にもかけている言葉だったのでしょうが、この言葉で私は「パールマネキンで働きたい!」と強く思いました。
今年は、以前pearly daysでもご紹介した「 OKB大垣共立銀行 様」のリニューアルプロジェクトのお手伝いをさせていただきました。 物販店の案件が多いパールイデアの中では「新業態」へのチャレンジでもありましたので、私にとって何もかもが「初めて」の連続。 銀行のシステムや動線などの基本的な事も一から勉強させて頂きましたし、なにより銀行の方々の地域の方への気配り、顧客様への思いには学ぶべき事ばかりでした。地域にやさしい、人にやさしい OKB大垣共立銀行 様の人柄が滲み出るやさしい空間作りのお手伝いが出来たと思います。
子供たちとの会話からインスピレーションが生まれる
Q1:お仕事をする上で大切にしていることは何ですか?
人を笑顔にするものを作る事。相手の話を聞き、最もよい形で実現する事。丁寧に親切であることを心がけています。あとは良い意味で自己主張しない事、お客様をサポートする裏方でありたいと思っています。
Q2:このお仕事の楽しいところは?
何もない状態から、具体的に形になっていく工程が楽しいです。平面から立体になり、そこへ商品や演出が加わり空間になっていく。その過程がとてもワクワクします。
Q3:逆に大変なことって?
一概に内装といえど、お客様によって要望は大きく違うので「初めて」の連続です。毎回新しい事に取り組めるという良い面もありますが、常に学び続けていかなくてはなりません。近頃はアパレル以外の異業種への取り組みも多く、今まで以上に「初めて」にぶつかります。これは手に負えないかな?と不安になることも・・・単に心配症って事もあるのですが・・・
そんな時は深呼吸して「大丈夫、うまくいく!」と自分に言い聞かせます。今ある不安要素、それは事前に準備できるということ、回避できる可能性があると言う事だと。結果何事もなく終わればラッキー、トラブルが起きたとしても事前に想定していれば対処できるスピードが違いますよね。内装工事をしていると、なにかしら起こるものです。「不安になることは、悪い事じゃない」とこれまでの経験から学びました。
まぁ実際、その時はもう不安でいっぱいでアタフタ、バタバタしてしまうんですけどね(笑)
Q4:思い出深い案件をおしえてください
こちらも以前pearly daysに取り上げていただいたのですが、太陽電機工業株式会社 様 のリニューアルプロジェクトです。従業員様の為に、心地よい休憩スペースを提供したい・・・そんな社長様の思いをカタチにするお手伝いをさせて頂きました。
年齢層幅広い従業員様たちが、その日の気分に合わせ、それぞれの食事スタイルを過ごしていただけるように、様々な席スタイルを採用。食事動線を担当者様と綿密にシュミレーションをしたり、お箸やコップといった備品のセレクトまでお手伝いさせていただきました。
男女別の休憩室は、ゆったりとした時間を過ごして頂けるよう靴を脱ぐスタイル。照度も調整しお昼寝OKな、社長様こだわりの「リラックス空間」です。どのスペースもバイオフィリックが基本ですが、各部屋でイメージを変えています。
そしてもう1件、棚橋鋼材株式会社 様です。新社屋建築に伴い、応接室のお手伝いをさせていただきました。コンセプトは「岐阜」。デザイン、色、素材・・・とことん岐阜にこだわった空間となりました。
Q5:そんなお仕事愛に溢れる村瀬さんですが、休日はどうやって過ごしているんですか?
結婚し子供が生まれてからは生活が大きく変わりました。休日は子供の相手をしながら、料理をしたり、掃除をしたり・・・とにかくもうバタバタです。時間がある日は子供と一緒にパンやお菓子を作ったり、工作をしたり・・・とにかく子供中心の日々ですね。
Q6:ちなみにルーティンにしていることはありますか?
夕食時に家族一人一人に「今日の楽しかった事」を聞く事です。育休を経てしばらく時短勤務をしていたんですが、現在はフルタイムに戻り残業の日もあったりと、家庭で過ごす時間も以前に比べちょっと少なくなったので、短い時間でもちゃんと家族の話を聞く時間を持つことを忘れないようにしています。子供たちの話は、毎回新しい発見があって面白いです!
Q7:もしかしてその新しい発見がインスピレーションの源になっていたり?
そうですね。子供との会話や一緒に落書きなどしていると、私には思いもよらない発想が飛び出してきて、びっくりします。子供の想像力は無限だとしみじみ。
子供と一緒に読む絵本も大好きです。特にしかけ絵本にはワクワクします。ページごとに世界観があふれていて、文章も短く印象的に分かりやすくまとめられている・・・文字が読めなくても楽しめる・・・そして、記憶に残りやすい・・・私も絵本のようなストーリー性のある仕事がしたいと思っています。
Q8:そんな村瀬ママ、実はわたし「パーリィ」の生みの親でもあるんですよね♪
そうなんです!幼い子供の好奇心と可愛さ、素直さが滲み出ているような・・・フンワリとした雰囲気があって・・・今はまだ、目覚める前の何かパワーをため込んでいるような・・・絵本の世界から来たような・・・すこし謎めいた感もあるといいな・・・なんて、そんな想いを込めて描いていたスケッチから生まれたんです。
いつ、どんな風に生まれたの?大きさは?性格は?好きなものは?苦手なことは?・・・なんてキャラクター設定していくのも、私にとっては初めてのことで産みの苦しみもありましたが、色んな方々にアドバイスも貰いながら楽しんで考えました。
パーリィちゃんには「誰からも愛される子であって欲しいな」という願いがいっぱいこもっているんですよ。
Q9:わぁ!うれしい♪わたしのモデルになったモチーフとかあるのかなぁ・・・?
パーリィちゃんをはじめてお披露目した際、その時はまだ私の作品だって発表していなかったにも関わらず 「この子は村瀬さんに雰囲気が似てるね!」 とたくさんの方々にお声掛けいただいたんです。そう言われると・・・でも私と言うより、娘に似てるなぁと思います。
家でスケッチを描いていたとき子供たちが興味津々でのぞき込んできて、隣で一緒にお絵かきが始まったんです。何度も描いて直してを繰り返していたら「こっちの方が可愛いよ」とか「もっと髪がフワッとしてた方がいいな」とか、いっぱいアドバイスをしてくれました(笑) 実際モデルにしたつもりはなかったのですが、隣にいた娘を無意識にモデルにしていたのかもしれませんね。
Q10:村瀬さんからみたパールイデアってどんな会社?
人間味のある会社だと思います。会社というより「家族」に近い感覚でしょうか・・・。
Q11:一緒に働きたい人ってどんな人?
鬼滅の刃の「煉獄 杏寿郎」・・・(笑) 普段はあまり漫画を読まないのですが、子供にせがまれ映画を観てきました。熱意とぶれない信念を持って行動する姿、応援したくなります! パールイデアにも真っ直ぐ前をみて進み続ける先輩、仲間がいます。1つのゴールに向かって、個々の力を発揮していく。そんな仲間が増えたら、もっと楽しくなると思います。
いつも感謝の気持ちと共に
わたしが最も大切にしていること、それは・・・「感謝」。 想いを伝えてくださるお客様がいるから・・・助けてくれる仲間がいるから・・・支えてくれる家族があるから・・・今の仕事を続けていける。いつも感謝の気持ちを持って接すれば必ず良い結果が生まれると信じています。
最近の業界は変化の波が速すぎて溺れてしまいそうになる事もありますが、“ときめき”を探しておよぎまわるパーリィちゃんのように変化の流れを楽しみながら、「お客様らしさ」や「パールイデアらしさ」をこれからも見つけていきます!
6月1日生まれの人魚の女の子です。“ときめき”を探して、人々の生活する日常をおよぎまわってます!「未来を創るクリエイター」や「クリエイティブの美学」などpearly daysのインタビュアーだよ*:.。*( ˘ω˘ )*。:*・’