オフィスは人が生活する24時間の内の、約5分の2の時間を過ごす場所です。そこはただ雨風がしのげて、道具や機材が置いてあれば良い訳ではなく、最高のパフォーマンスを出せて、最高の提案を生み出すための空間でなくてはいけません。
パールイデアとして仕事をする上で求められることは何だろう?まずはそこから考えました。色んな特色を持ったお客様が来社されるからこそ、オフィスはカラーもデザインも洗練されたシンプルな空間であるべきではないか?と考え設計した、大阪オフィスのリニューアル事例をご紹介します。
モダンプラスがキーワード!シンプルな空間を目指した、ミニマルなオフィス
もともとは1Fは倉庫・2Fはショールームとして使われていたスペース。 オフィスとして生まれ変わらせるため、今あるものを活かしながら再構築する必要がありました。
コンセプトは” modern+ (モダンプラス)”。
- ・洗練された
- ・シンプル
- ・ミニマム
- ・機能的
- ・直線的
- ・無彩色
上記のキーワードを内包する”modern”をコンセプトとして設定しました。
そして、パールイデアでは、ただ”modern”に仕上げるのではなく、+(プラス)時間・材質・色・芸術・遊び・音・香りなど、人の五感を刺激する要素を仕掛け、感性の底上げができる空間を目指しました。
4つのワークスタイルが実現するワンフロアー
営業/事務/購買/企画の4つの部門がワンフロアーで働く今回のオフィス。同じフロアで働くことで垣根がなくなり、部門間でのコミュニケーションがスムーズになります。
それぞれの部門が心地よく働くために、5つのキーワードでを意識して空間を構成しています。
①つながり
階段室を上ると2Fカフェスペースへ。
内と外をつなぐ、シンボルツリーが立っています(imaツリー・オリーブタイプ)。 お昼はカフェスペースとして使用し、それ以外の時間は寛ぎながらミーティングをしたり、デスクとは違うスペースで仕事をしたりと多目的なスペースになっています。
新たなコミュニケーションから、新鮮なアイデアが生まれます。
②メリハリ
シンボリックな八角形の古木棚を、ライブラリーとして再利用し、専門書からサンプルまで揃えています。ワンフロアーの中央をライブラリー機能にすることで誰でも手の取りやすい環境に。近くには寛ぎながら調べ物ができるソファを配置しています。
両サイドは、リフレッシュと健康促進を兼ねて雲梯(うんてい)を設置しています。デスクワークだと肩こりが本当にひどいよね…という話の中から、【+遊び】の要素で、ストレッチも兼ねているものを採用しました。
③ 効率
近年話題のフリーアドレスは、それぞれ居心地のいい場所ができてしまい、結果的に固定席化することが判明。
そこで今回、デスクとチェアーが一体となったフレキシブルチェアーを採用。 椅子に座ったまま移動し、好きな場所/スタイルで仕事ができます。
壁面にはコンセント内蔵型のパーソナルモバイルロッカーを配置し、 デスク周りをスッキリ整理。
④ 集中
コミュニケーションが多く生まれるよう、ワンフロアでオープンスペースを多く設けている今回のオフィス。代わりに、一人で作業できるこもりブースをいくつか設置しています。
静かなスペースを作り出すことで作業効率を最大限に引き上げます。
⑤ 五感
今回のオフィスにはバイオフィリックなど、人の五感を刺激する要素をいくつか仕掛けています。
ホワイトで開放感のある空間
1Fはスケルトン天井に、全体を白で統一することで開放感のある空間に仕上げています。
床はホワイトでも汚れが付きにくく、落とし易い塩ビタイルを採用。 壁面クロスにはプロジェクター投影可能な製品を選定しています。
アートを感じる居心地の良い空間
全体をシンプルに仕上げたからこそ、閉じられたスペースとなるトイレでは他のスペースとのギャップを楽しんでもらう空間になっています。
シンプルかつミニマルなデザインのオフィスに改装したことにより、どんな業種のお客様が来てもクリーンな印象を与えることができ、気持ちよく皆様を迎え入れることができるようになりました。
また、それぞれが働きやすいスタイルを選べるようになり、寛いだり、リフレッシュしたりする場所ができたので、メリハリをつけやすくなったのは大きなワークスタイルの変化です。
人生の大半を過ごすオフィスだからこそ、空間にこだわりをもたせることで、ご来社いただくお客様、働く従業員、両者に大きなメリットをもたらします。皆様のこだわりを、オフィスで存分に表現してみてはいかがでしょうか?
オールラウンドデザイナー。細かい商品展示やウィンドウディスプレイから店舗デザイン、大規模エキシビションまで!猫を飼ってすっかり猫派に(=ェ=) ゆったりまったり癒されてますが、デザインは野良猫のように媚びないものを意識してます。