NYレポート番外編として、ご紹介しきれなかった最新小売店舗の中から、特に注目度の高いブランドのご紹介です。 前回記事でご紹介したReformationのように、”サスティナビリティ(=持続可能性)”を打ち出すブランドがNYでとても人気を集めています。

今回はこの”サスティナビリティ”をコンセプトに掲げる、NYで訪れるべき注目の3ブランドをレポートします。


世界一快適な履き心地のスニーカー【allbirds(オールバーズ)】

「世界一の履き心地」と評された、サンフランシスコ発のスニーカーブランド『allbirds』

ティム・ブラウン(ニュージーランドのプロサッカー選手)と、ジョーイ・ズウィリンガー(バイオ技術エンジニア)という異色コンビによって立ち上げられたブランドです。サスティナブルな素材と快適な履き心地により、シリコンバレーを中心にテック業界で大人気のスニーカーとなっています。

allbirdsのNY SOHO店。ナチュラルテイストな店内の雰囲気で、試着しやすさにこだわったデザインのイスもアイコニック。広々としたスペースで快適に試着ができます。
allbirdsのスニーカーやスリッポンは、高品質な天然素材のウールを使用しており、合成材料よりもエネルギーを少なく製造することができています。
allbirdsのインソールは、ひまし油という天然素材から作られており、店内にもそれを謳うディスプレイがされています。

究極の透明性を追求し続ける【Everlave(エバーレーン)】

サンフランシスコ発アパレル『Everlane』

すべての商品の原価を開示し、”Radical Transparency(究極の透明性)”をスローガンとして掲げる、言わずと知れた有名ブランド。いまだにその人気は衰えず、最近では”エコなスニーカー”など新商品も次々と発売して、ファンを拡大させています。

NYのSOHOにあるEverlaneのリアル店舗。
試着を求める多くのお客様で賑わう店内。ECメインでショールーム的な店舗ではありますが、リアル店舗での購入も可能(当然キャッシュレス)。
訪問時にはちょうど新発売のスニーカーが全面的にPRされていました。このスニーカーは、プラスチック素材の使用を極力抑え、天然素材のゴムを活用したエコな商品。シンプルかつ丈夫な飽きのこないデザインで、長く履いてもらえるコンセプトからも、徹底した環境意識を感じます。

有名エコブロガーが立ち上げたブランド【packagefreeshop(パッケージフリーショップ)】

ブルックリンのウィリアムズバーグにある『Package Free Shop』

リサイクルやエコへの関心がますます高まる中で、「そもそもゴミを出さない生活」をすることにこだわる創業者ローレン・シンガー氏によるブランド。実は彼女は「過去4年間に私が生み出したごみは、16オンス(450グラム)のガラス瓶に収まる」と言って話題になったエコブロガー。

派手さはなく、静かな佇まい。目立った看板もないエントランス。
シンプルな商品の陳列と、ピンク色のネオンサインが特徴的な店内。ごみを出さないためのツールが豊富に取り揃えられています。
エコな視点で、選び抜かれた商品。竹製のストローや、ステンレス製の弁当箱。商品を見ているだけで、今の自分の生活を考えさせられてしまいます。

サスティナビリティをスローガンとして掲げるブランドが次々と生まれているアメリカ。昨今の地球環境問題やSDGs(Sustainable Development Goals )の取り組みは、世界中でますます関心を集めていきます。

アパレルブランドも、今後は持続可能な社会を前提とした経営が当たり前となり、消費者の価値観に直結していく。そんな時代性を感じるショップのご紹介でした。